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【HOKA 】SPEEDGOAT(スピードゴート) 7レビュー!買いか見送りか?サイズ感・グリップを検証

【HOKA 】SPEEDGOAT(スピードゴート) 7
総合評価
( 4.5 )
メリット
  • 濡れた岩でも滑りにくい
  • 長い下りで足裏が疲れない
  • 厚底なのに横ブレしない
  • ソールの減りが遅い
  • 濡れても乾きが速い
デメリット
  • つま先が細めのまま
  • タンが薄く甲に当たる

HOKA SPEEDGOAT 7(スピードゴート7)、気になってはいるものの、23,100円は決して軽い買い物ではありませんよね。

サイズ感で失敗しないか、グリップやクッション性は本当に信頼できるのか、前作のスピードゴート6から買い替える価値はあるのか。

このレビューでは、実際に履いて走って感じたことをもとに、スピードゴート7の実力と気になる点を正直にお伝えします。

買うべきか、それとも見送るべきか。読み終わるころには判断できるはずです。

目次

結論|HOKA SPEEDGOAT 7(スピードゴート7)レビューの総評

しんきち

スピードゴート7って、けっこう高いよね……。
それでも買う価値ってあるの?

よーすけ

いい質問だね。
結論から言うと「速く走るため」じゃなくて「最後まで安心して走るため」の一足だよ。まずはそこから話そうか。

HOKA SPEEDGOAT 7(スピードゴート7)は、トレイルランニングシューズの定番シリーズの最新モデルです。

価格は23,100円(税込)と、正直に言って安い買い物ではありません。

それでも多くのランナーが買い替えを検討しているのは、今作で「乗り味」が大きく変わったからです。

前作のスピードゴート6は硬めの接地感で評価が分かれましたが、7ではミッドソールの素材そのものが刷新されました。

このレビューでは、実際の使用感をもとに「誰なら買いで、誰なら見送るべきか」をはっきりさせていきます。

先に結論から

Point
  • 買いなのは「長時間×安心感」
  • 6の硬さ不満は解消された
  • 価格は上昇。万人向けではない

HOKA SPEEDGOAT 7をおすすめできる人

スピードゴート7がハマるのは、長い時間トレイルの上にいる人です。

具体的には、ロングトレイルやウルトラを走る人、30km以上の練習をこなす人、山を長く歩く人ですね。

理由はシンプルで、後半になるほどこのシューズの良さが出てくるからです。

脚が残っていない状態の下りでも、濡れた岩や木の根で足を置くことへの怖さがかなり減ります。

「攻めて速く走れる」というより「怖がらずに最後まで走れる」一足です。

また、前作のスピードゴート6を履いていて「硬い」「ヒールカップが当たる」と感じていた人にも、7は素直におすすめできます。

そこは今作でしっかり手が入っている部分です。

トレラン用のシューズを初めて買う人にとっても、グリップと安定感が分かりやすいので、基準になる一足になります。

スピードゴート7が合わないかもしれない人

逆に、見送ってもいい人もはっきりしています。

まず、走るのがロード中心の人です。

アウトソールのラグ(ソールの突起)が深いので、舗装路メインだと性能を活かしきれませんし、ラグの減りも早くなります。

次に、走る距離が10〜20km程度で収まる人です。

この距離なら、もっと軽くて安いモデルで十分に足ります。

23,100円という価格は、オーバースペックに感じてしまうはずです。

そして、足幅が広い人・甲が高い人は少し注意が必要です。

スピードゴートシリーズは昔から細めのつくりで、7でもその性格は残っています。

ただしワイドモデルという逃げ道はあるので、詳しくはサイズ感のセクションで解説しますね。

HOKA SPEEDGOAT 7の基本スペック|価格・重量・ドロップ早見表

項目内容
価格23,100円(税込)
重量約275g(メンズ28.0cm)/約235g(ウィメンズ25.0cm)
ドロップ5mm
スタックハイト約40mm/35mm
アウトソールVibram Megagrip(Traction Lug)
ミッドソールスーパークリティカルEVA
サイズ展開メンズ25.0〜29.0cm・30.0cm/ウィメンズ22.0〜26.5cm
用途ロングトレイル・日常トレラン・レース・ハイキング
しんきち

数字がいっぱい並んでるけど、どこを見ればいいのか分かんないよ!

よーすけ

全部覚えなくて大丈夫。
重さとドロップ、それとソールの3つだけ見れば、そのシューズの性格はだいたい分かるよ。

スペック表を見ても、正直どこが重要なのか分かりにくいですよね。

HOKA SPEEDGOAT 7を数字だけで見ると「厚底なのに軽い」というのが最大の特徴です。

ソールの厚みは40mm近くありますが、重量は約275gに収まっています。

これは高いクッション性と軽さを両立できる新しいフォーム素材を使っているからです。

ここでは、購入前に押さえておきたい数字の意味を、ひとつずつ噛み砕いて説明していきます。

まずここだけ押さえる

Point
  • 実測275g前後の軽量厚底
  • ドロップは5mmで低め
  • ソールはVibram Megagrip

価格とサイズ展開|スピードゴート7はいくらで買える?

HOKA SPEEDGOAT 7の価格は23,100円(税込)です。

前作から値上がりしており、トレランシューズの中でも高めの部類に入ります。

背景にはミッドソール素材の変更があり、コストが上がったぶんが価格に反映された形です。

サイズ展開はメンズが25.0〜29.0cmと30.0cm、ウィメンズが22.0〜26.5cmです。

ハーフサイズ刻みなので、0.5cm単位で合わせられるのはありがたいところ。

なお、後継モデルが出るタイミングや型落ちカラーになると価格が下がることがあります。

「色にこだわらない」という人は、セール時期を狙うのも十分アリな選択です。

重量・スタックハイト・ドロップの見方

スペックの中でも、走り味に直結するのがこの3つです。

まず重量は約275g(メンズ28.0cm)。

トレランシューズとしては標準〜やや軽めで、厚底モデルの中では軽い部類に入ります。

次にスタックハイトは、ソールの厚みのことです。

かかと側で約40mm、つま先側で約35mmあり、岩の突き上げをしっかり吸収してくれます。

最後にドロップは、かかととつま先の高低差のこと。

スピードゴート7は5mmと低めで、フラット寄りの接地になります。

かかとから着地する癖が強い人は、最初の数回は少しふくらはぎに疲れが出るかもしれません。

いきなりロング走で使わず、短い距離から慣らしていくのが安心です。

SPEEDGOAT 7のラインナップ|GTX・ワイドの選択肢

スピードゴート7には、通常モデル以外の選択肢も用意されています。

ひとつが防水仕様のGTX(ゴアテックス)版で、価格は26,400円です。

雨や雪の多い山を長時間歩く人、冬場の登山で使いたい人には向いています。

ただし防水素材のぶん重くなり、いったん中に水が入ると乾きにくいというデメリットもあります。

トレイルでは靴の履き口から水が入ることも多いので、「濡れても乾く方」を選ぶランナーも少なくありません。

もうひとつがワイドモデルです。

ワイドは2E相当の幅広仕様で、価格は通常モデルと同じ23,100円です。

サイズ展開が限られる点だけ注意すれば、幅で悩んでいる人の有力な選択肢になります。

HOKA SPEEDGOAT 7は何が変わった?6からの進化ポイント

項目SPEEDGOAT 6SPEEDGOAT 7
ミッドソールCMEVAスーパークリティカルEVA
乗り味硬め・反発控えめ柔らかめ・反発あり
タン(ベロ)短めで賛否あり長さが見直された
ヒールカップ硬めで当たりやすい柔らかくなり快適に
アウトソールVibram MegagripVibram Megagrip(ラグ形状を刷新)
しんきち

6を持ってる人は、わざわざ7に買い替える意味あるのかな?

よーすけ

これは「あり」だと思うよ。
見た目は似てるけど、いちばん大事な中身が別物になってるからね。

スピードゴート7は、見た目こそ前作と大きく変わっていません。

ところが履いて走ると、印象はかなり違います。

いちばんの理由は、ミッドソールのフォームがまるごと入れ替わったことです。

加えて、6で不満が出ていたタン(ベロ)の短さやヒールカップの硬さにも手が入りました。

つまり7は「新機能を足したモデル」ではなく、「弱点をつぶしてきたモデル」と言えます。

7で変わった3点

Point
  • ミッドソールのフォーム刷新
  • タン(ベロ)の長さ改善
  • ヒールカップの硬さ緩和

ミッドソールがスーパークリティカルEVAに刷新された

今回いちばん大きな変更が、ミッドソール素材です。

6までは長くCMEVAというフォームが使われていました。

7ではここがスーパークリティカルEVAに変わっています。

スーパークリティカルEVAとは、製造時にガスを高圧で送り込んで発泡させたフォームのこと。

ざっくり言うと「軽いのに柔らかく、しかもよく返ってくる」素材です。

近年のロード用厚底シューズで主流になっている技術が、ようやくスピードゴートに降りてきた形ですね。

実際に履くと、6にあった硬さや突き上げ感が明確に減っています。

ただし沈み込むほど柔らかいわけではなく、あくまでトレイルで扱いやすい範囲に収まっているのが好印象です。

アッパーとタン(ベロ)のフィット改良

6を履いていた人が真っ先に気づくのが、タンの変化だと思います。

6のタンは短めで、靴紐を締めたときに甲にうまく収まらないという声がありました。

7ではこの長さが見直され、甲まわりへの当たりが素直になっています。

アッパー素材も張りのあるタイプに変わり、走っている最中の横ブレが抑えられました。

足を入れた瞬間は「ちょっとタイトかも」と感じるかもしれません。

ところが走り出すと素材が足の動きに追従するので、思ったほど窮屈さは残りません。

ここは店頭で試着しただけだと判断しにくいポイントなので、頭に入れておくと失敗が減ります。

ヒールカップ・履き口まわりの変更点

もうひとつ地味に効いているのが、かかとまわりの改良です。

6のヒールカップは硬めで、アキレス腱の付け根あたりに当たると感じる人がいました。

7ではこの硬さが緩和され、履き口の当たりがかなりマイルドになっています。

長時間履き続けるシューズなので、この差は後半になるほど効いてきます。

また、かかとにはループ状のタブが付いていて、履くときに指を引っかけやすくなりました。

ゲイター(砂よけ)の取り付けポイントも用意されています。

硬さが減ったぶん、かかとのホールド力は6よりわずかに穏やかになりました。

とはいえ普通に走る範囲で不安を感じる場面はなく、快適性を取った変更として素直に歓迎できます。

HOKA SPEEDGOAT 7のサイズ感|ハーフサイズアップは必要か

しんきち

ネットで買いたいんだけど、いつもと同じサイズでポチっちゃダメなの?

よーすけ

ちょっと待った。
スピードゴートは細めのつくりだから、ここだけは慎重にいこう。
失敗するとつま先が痛くて泣くことになるよ。

スピードゴート7で、いちばん失敗しやすいのがサイズ選びです。

クッションやグリップは買ってから慣れていける部分ですが、サイズだけは後から調整がききません。

しかもスピードゴートシリーズは、昔から「つま先が細め」と言われ続けてきたモデルです。

7になってつくりは多少変わったものの、その性格自体は引き継がれています。

ここでは、普段のサイズで大丈夫なのか、ワイドを選ぶべきなのかを整理していきます。

サイズ選びの結論

Point
  • 基本はハーフサイズアップ
  • 幅で悩むならワイド
  • 長さと幅は別問題

いつものサイズで買って大丈夫?

結論から言うと、スピードゴート7はハーフサイズアップが基本です。

理由は2つあります。

ひとつは、もともとつま先がやや狭めにつくられていること。

もうひとつは、トレイルでは下りでつま先が前に押し込まれるからです。

平地では問題なくても、長い下りが続くとつま先が靴の先端に当たり続けます。

これが爪のトラブルや痛みの原因になります。

さらに、長時間走ると足はむくんで少し大きくなります。

100kmを超えるようなレースでは、その差が想像以上に効いてくるんですね。

普段ロードシューズで26.0cmを履いている人なら、26.5cmから試すのがおすすめです。

幅広・甲高ならワイドという選択肢

足の幅が広い人、甲が高い人は、サイズアップだけでは解決しないことがあります。

長さに余裕を持たせても、小指の付け根が横から当たってしまうケースですね。

この場合はワイドモデルを検討してください。

ワイドは2E相当の幅広仕様で、価格は通常モデルと同じ23,100円です。

値段が変わらないので、幅で迷っているなら気軽に試せます。

ここで注意したいのが、長さと幅は別の問題だということ。

つま先が前に当たるだけならハーフサイズアップで足ります。

小指の付け根が横から当たるならワイドです。

両方を上げてしまうと靴の中で足が動き、かえって靴擦れの原因になります。

どちらが原因なのか、当たっている場所を落ち着いて確かめてから選びましょう。

試し履きでチェックしたい3つのポイント

店頭で試せるなら、次の3点を確認してください。

1つめは、つま先に1cm弱の余裕があるか。

かかとを靴の後ろに合わせた状態で、親指の先に指1本分のすき間があるのが目安です。

2つめは、小指の付け根が当たっていないか。

ここは靴紐を締めた状態で確認するのがポイントです。

3つめは、かかとが浮かないか。

その場で軽く足踏みして、かかとがズルッと動かなければ合っています。

できれば夕方以降、足がむくんだ時間帯に試すと実戦に近い判断ができます。

トレラン用の少し厚めの靴下を持参すると、さらに精度が上がりますよ。

クッション性|HOKA SPEEDGOAT 7の履き心地はどう変わったか

しんきち

ソールがぶ厚いと、ふわふわして走りにくかったりしないの?

よーすけ

そこがうまいんだよ。
7は柔らかくなったけど、沈み込みすぎないところで止めてある。
だから山でも扱いやすいんだ。

厚底シューズと聞くと、ふわふわして不安定なイメージを持つ人もいるかもしれません。

スピードゴート7は、そのイメージとは少し違います。

新しくなったスーパークリティカルEVAは確かに柔らかいのですが、極端に沈み込むタイプではありません。

「衝撃は吸うけれど、足元はぐらつかない」という絶妙なラインに置かれています。

ここでは、下りでの衝撃吸収と、走っているときの転がり感の2つに分けて見ていきます。

履き心地のポイント

Point
  • 沈み込みすぎない柔らかさ
  • 長い下りで疲れにくい
  • 前に転がる感覚が強い

長い下りでの衝撃吸収を実走で検証

スピードゴート7の真価が出るのは、下りです。

トレイルの下りでは、体重の何倍もの衝撃が足裏と脚全体にかかり続けます。

この衝撃が積み重なると、後半に脚が動かなくなるわけですね。

7はソールの厚みが40mm近くあり、しかもフォームが以前より柔らかくなりました。

その結果、岩場の突き上げがかなり丸められて伝わってきます。

差がはっきり出るのは、30km以上のロング走や長い下りが連続する区間です。

短い距離だと「思ったより普通だな」と感じるかもしれません。

ところが距離が伸びるほど、足裏に残る疲労感の少なさが効いてきます。

翌日の回復が早いと感じる人が多いのも、この部分が理由です。

反発とロッカー形状による「転がる」感覚

もうひとつ、6から明確に変わったのが反発感です。

スーパークリティカルEVAは、沈んだあとに戻ってくる力が以前より強くなっています。

踏み込んだあと、自然に前へ押し出される感覚がありますね。

ここに効いているのが、ロッカー形状と呼ばれるソールの反り上がりです。

ソールが船底のようにカーブしていて、かかとからつま先への体重移動がスムーズに進みます。

意識して蹴らなくても、勝手に前に転がっていくような走り心地です。

これは疲れてフォームが崩れてきたときほどありがたい特性です。

ただし、路面の細かい情報は伝わりにくくなります。

地面を足裏で感じながら走りたいタイプの人には、少し物足りなく映るかもしれません。

グリップ性能|スピードゴート7のVibram Megagripは濡れた岩でどうか

しんきち

雨の日の岩って、ツルッといきそうでこわいんだよね……。

よーすけ

そこはスピードゴートがいちばん得意なところだよ。
シリーズがずっと支持されてきた理由も、実はこのグリップなんだ。

スピードゴートが長年支持されてきた最大の理由が、グリップ性能です。

アウトソールにはVibram Megagripという定番のラバーが使われています。

これは濡れた路面に強いことで知られる素材で、多くのトレランシューズが採用しているものです。

7ではラバーはそのままに、ラグ(突起)の形と向きが見直されました。

ここでは、濡れた路面と泥の2つの場面に分けて実力を確認していきます。

グリップの実力

Point
  • 濡れた岩でも滑りにくい
  • ラグ深さは4.5mm前後
  • 深い泥だけはやや苦手

ウェットな岩・木の根での安心感

雨上がりのトレイルで、いちばん怖いのが濡れた岩と木の根です。

ここで足を滑らせると、転倒だけでなく捻挫や滑落につながります。

スピードゴート7は、この場面でしっかり止まってくれます。

Vibram Megagripは、濡れた表面に吸い付くような性質を持つラバーです。

踏んだ瞬間に「大丈夫だ」と判断できるので、足を出すスピードが落ちません。

この差が効いてくるのは、実はレースの後半です。

脚が残っていない状態で「滑りたくない」と思うと、無意識にブレーキをかけてしまいます。

グリップに信頼があると、そのブレーキが減るんですね。

結果として下りのタイムが縮まり、脚の消耗も抑えられます。

ラグ形状と泥・ぬかるみへの対応力

ラグの深さは4.5mm前後で、トレランシューズの中では深めの部類です。

7では一つひとつのラグの大きさと向きが場所ごとに変えられ、多方向に効くパターンになりました。

登りで蹴るとき、下りで踏ん張るとき、それぞれで引っかかりが得られる設計です。

乾いた土、砂利、岩場では文句なしの性能を発揮します。

一方で、深いぬかるみだけはやや苦手です。

ソールの接地面が広いぶん、泥が詰まると抜けにくくなります。

とはいえ、日本の一般的なトレイルで泥沼のような路面が続くことは多くありません。

泥専用のシューズが必要になるのは、かなり限られた条件だけだと考えて大丈夫です。

安定性|HOKA SPEEDGOAT 7はブレずに踏めるのか

しんきち

ソールが厚いと、足首をグキッとやりそうで不安なんだけど……。

よーすけ

その心配はもっともだね。
でもスピードゴート7は、厚底の弱点をちゃんと潰しにきてる。
仕組みを見ていこう。

ソールが厚くなるほど、足の位置は地面から離れます。

物理的には不安定になりやすく、足首をひねるリスクも上がるはずです。

ところがスピードゴート7を履いて走ると、不安定さはほとんど感じません。

これは偶然ではなく、いくつかの設計が組み合わさった結果です。

ここでは、安定感を生んでいる仕組みを分解して見ていきます。

安定感を生む仕組み

Point
  • 幅広プラットフォーム
  • 足を包むサイドウォール
  • ねじれに強い剛性

ワイドプラットフォームとサイドウォールの効果

スピードゴート7の安定感を支えているのが、ソールの幅です。

接地面が広いほど、着地したときの土台が大きくなります。

不安定な岩の上でも、足が乗る面積が確保されるわけですね。

さらに効いているのが、サイドウォールと呼ばれる立ち上がった壁の部分です。

ミッドソールの内側と外側が高く立ち上がり、足をバスタブのように包み込みます。

この構造で足が靴の中央に固定され、横方向のブレがほとんど出ません。

斜めに傾いた路面でも、足が外に逃げていく感覚が少ないのは大きな安心材料です。

ただし、包まれるぶん「足が誘導されている」ような感覚はあります。

自然な足の動きを最優先したい人には、少し窮屈に映るかもしれません。

ねじれ剛性とテクニカルな路面での挙動

もうひとつ重要なのが、ねじれ剛性です。

これはソールを雑巾のようにひねったときの、戻ろうとする強さのこと。

岩や木の根で片側だけを踏んだとき、ソールがぐにゃりとねじれると足首が持っていかれます。

スピードゴート7はねじれに強く、片足加重でも足首が振られにくいのが特徴です。

ガレ場や根の張った登山道で、安心して足を置けるのはこの性質のおかげですね。

一方で、トレードオフもあります。

硬さと幅広い接地面のぶん、細かいステップを刻む俊敏さは控えめです。

岩を飛び移るような動きを多用する人には、もう少し軽快なモデルのほうが合うかもしれません。

逆に言えば、走るというより「確実に踏む」場面で強いシューズだということです。

通気性と重量|HOKA SPEEDGOAT 7の夏場・長時間での快適性

しんきち

夏の山ってすごく蒸れるよね。
あと沢を渡ったあとってどうなるの?

よーすけ

いい視点だね。
トレランシューズは「濡れない」より「早く乾く」が大事なんだ。
7はそこが得意だよ。

トレイルでは、靴が濡れるのを完全に防ぐことはできません。

沢を渡ることもあれば、朝露で草をかき分けることもあります。

だからこそ大事になるのが、通気性と乾きの速さです。

スピードゴート7のアッパーは、水を抜いて乾かす方向に振られた設計になっています。

ここでは夏場の快適性と、275gという重量の実感について触れていきます。

夏と長時間の相性

Point
  • 沢渡り後も乾きが速い
  • 通気性は標準的な水準
  • 275gは厚底では軽量

通気性と水抜け・乾きの速さ

スピードゴート7のアッパーは、メッシュ系の素材でつくられています。

通気性そのものは、トレランシューズの平均的な水準です。

真夏の炎天下で「まったく蒸れない」とまでは言えません。

ただし、濡れたあとに乾くスピードはかなり優秀です。

沢を渡ってびしょ濡れになっても、走り続けていれば1時間程度でかなり戻ってきます。

インソールにも小さな穴が開いていて、湿気が抜けやすい工夫がされています。

この「乾く速さ」は、長時間のレースでは靴擦れやマメの予防に直結します。

濡れた状態が続くと、足の皮膚がふやけて弱くなるからです。

夏場のトレランやハイキングで使うなら、防水のGTX版よりこちらのほうが快適だと感じる場面は多いはずです。

275gという重量を実走でどう感じるか

スピードゴート7の重量は約275g(メンズ28.0cm)です。

数字だけ見ると、決して最軽量クラスではありません。

ただし40mm近いソールの厚みを考えると、これはかなり軽い部類です。

従来のフォームで同じ厚みを出そうとすれば、もっと重くなっていたはずですね。

スーパークリティカルEVAに変わったことで、クッションを増やしながら重量を据え置けたわけです。

実際に履くと、履いた瞬間よりも走り出してからのほうが軽く感じます。

ロッカー形状で前に転がるので、足を持ち上げる動作が少なくて済むからでしょう。

もっとも、200g前後の軽量モデルから乗り換えると、最初は重さを意識すると思います。

そこは「守りを厚くしたぶんの重さ」と割り切って考えてください。

耐久性|HOKA SPEEDGOAT 7はどれくらい走れる?

しんきち

2万円超えだもんね……。
どのくらい持ってくれるのか知りたいよ。

よーすけ

正直なところ、ここはかなり優秀。
特にソールの持ちがいいから、価格のわりに元は取りやすい一足だよ。

23,100円という価格を考えると、どれくらい持つのかは気になるところです。

トレランシューズの寿命は、走り方や路面によって大きく変わります。

それでも、どこから先に傷むのかという傾向はあります。

スピードゴート7の場合、アウトソールの持ちは非常に良好です。

ここでは摩耗の出かたと、アッパー側のヘタリについて見ていきます。

寿命の目安

Point
  • ソールの摩耗は少なめ
  • 減るのは接地クセの出る場所
  • 交換目安は500〜600km

アウトソールの減り方を実物で確認

Vibram Megagripは、グリップだけでなく耐摩耗性にも定評があります。

200〜300km走っても、ラグの角が立ったまま残っているケースが多いです。

減るとしても、全体が均一にすり減るわけではありません。

先に平らになるのは、自分の接地グセが出ている場所です。

前足部から接地する人はつま先の外側、かかとから着く人はかかとの外側が減ります。

裏返してソールを見れば、自分がどこで地面を踏んでいるかが分かるということですね。

交換の目安は、走り方や路面にもよりますが500〜600kmあたりが一つの基準です。

ラグが丸くなってきたら、グリップが落ちているサインだと考えてください。

アッパー・ヒール内側のヘタリ具合

アッパーは、7から張りのある素材に変わりました。

この変更で、伸びて緩くなる現象が起きにくくなっています。

つま先には黒いラバーのトゥガードが付いていて、岩に蹴りを入れても破れにくい構造です。

藪や岩場を走る人にはありがたい部分ですね。

一方で、注意したいのはかかとの内張りです。

履き心地を優先して柔らかい素材が使われているぶん、擦れによるヘタリは出やすい傾向があります。

気になる人は、かかとが浮かないようしっかり靴紐を締めるのが有効です。

かかとが動くほど、内側の生地は削れていきます。

とはいえ全体としては、ソール・アッパーともに価格に見合った耐久性を備えていると言えます。

HOKA SPEEDGOAT 7(スピードゴート7)の気になる点

しんきち

ここまでベタ褒めだけど、正直イマイチなところはないの?

よーすけ

あるよ、ちゃんとね。
買ってから気づくとガッカリするところだから、先に話しておこう。

ここまで良い部分を中心に見てきましたが、完璧なシューズではありません。

特に価格とフィット感については、購入前に納得しておく必要があります。

ここを知らずに買うと「思っていたのと違う」となりかねない部分です。

逆に言えば、この3点が許容できるなら安心して選べます。

正直なところを書いていきますね。

正直なデメリット

Point
  • 価格が上がっている
  • つま先が細めのまま
  • タンが薄く甲に当たることも

価格の上昇をどう受け止めるか

いちばん引っかかるのは、やはり価格です。

23,100円は、トレランシューズの中でも高い部類に入ります。

値上がりの理由は明確で、ミッドソールがスーパークリティカルEVAに変わったからですね。

新しい素材にはそれなりのコストがかかります。

問題は、その差額に見合う価値があるかどうかです。

ロングトレイルを走る人なら、後半の脚の残り方で十分に回収できると思います。

一方で、月に数回20km程度を走る使い方なら、正直もっと安いモデルで足ります。

予算を優先するなら、型落ちになったスピードゴート6を狙うのも現実的な選択です。

6も完成度の高いシューズで、硬めの接地が気にならない人には十分戦えます。

つま先の狭さとタンの薄さ

もうひとつが、フィット感まわりです。

スピードゴート7は、7になってもつま先が細めのつくりのままです。

足指を自然に広げて走りたい人には、窮屈に感じられる可能性があります。

指先を広げる走り方を重視するなら、他ブランドのほうが合うかもしれません。

そしてもう一点が、タン(ベロ)の厚みです。

7では長さこそ改善されましたが、生地自体はかなり薄くつくられています。

甲が高い人や、靴紐をきつく締めるクセがある人は、甲に当たりを感じることがあります。

軽さと通気性を優先した結果なので、これは設計思想のトレードオフですね。

気になる場合は、靴紐の通し方を一段飛ばしにするだけでも圧迫感はかなり減ります。

他モデルと比較|HOKA SPEEDGOAT 7と迷ったときの選び方

モデル得意な路面特徴こんな人に
SPEEDGOAT 7テクニカル〜万能高グリップ・高安定ロング・山を走る人
SPEEDGOAT 6テクニカル〜万能硬め・価格が下がりやすいコスパ重視の人
CHALLENGER 7林道・フラットな道軽快・通気性良好ロードも走る人
他ブランド(幅広系)万能つま先に余裕あり幅広・甲高の人
しんきち

似たような靴がいっぱいあって、どれを選べばいいのか分からなくなってきた……。

よーすけ

大丈夫、基準はシンプルだよ。
「どんな路面を走るか」で決めれば、だいたい答えは出るんだ。

トレランシューズ選びで迷ったら、基準を絞るのがいちばんです。

おすすめは、自分がよく走る路面から逆算する方法。

岩や木の根が多い山なのか、走りやすい林道なのかで、最適解は変わります。

そのうえで、足の幅と予算という2つの条件を重ねていきます。

ここでは、スピードゴート7と迷いやすい選択肢を並べて整理していきます。

迷ったときの基準

Point
  • 路面の荒さで選ぶ
  • 足の幅で選ぶ
  • 予算で選ぶ

チャレンジャー7との違い|路面で選び分ける

同じHOKAで迷いやすいのが、チャレンジャーシリーズです。

結論から言うと、この2つは競合ではなく役割が違います。

チャレンジャーはラグが浅く、林道や砂利道、ロードとトレイルをまたぐ場面が得意です。

軽くて通気性もよく、フィット感もゆったりしています。

対してスピードゴート7は、荒れた路面で確実に止まることに振り切ったモデルです。

グリップとホールドが強い反面、ロードでは硬さやラグの主張を感じます。

判断基準はシンプルで、走るコースに岩や木の根、急な下りが多いならスピードゴート。

整備された林道や、家からロードを走ってトレイルに入るならチャレンジャーです。

両方を使い分けているランナーも珍しくありません。

スピードゴート6と7、いま買うならどっち?

予算を重視するなら、旧モデルの6も有力な選択肢です。

6は型落ちになり、値下がりして買いやすくなっています。

グリップの基本性能はVibram Megagripで共通なので、そこに大きな差はありません。

違いが出るのは、ミッドソールの硬さとかかと・タンの快適性です。

6は硬めの接地で、路面の情報が伝わりやすい反面、長時間では足裏が疲れます。

ヒールカップの硬さやタンの短さも、人によっては気になる部分でした。

つまり、走る距離が短めで価格を抑えたいなら6。

ロングやウルトラを走るなら、迷わず7を選ぶのが正解です。

後半の脚の残り方が変わってくるので、その差額は十分に回収できます。

幅広・甲高なら他ブランドも視野に入れる

足の形が合わない場合は、無理にHOKAで通す必要はありません。

特に足指を自然に広げて走りたい人には、つま先の広いブランドという選択肢があります。

足指が広がるぶん、下りでの踏ん張りが効きやすいという利点もあります。

ただし、シューズは「性能」より「足に合うかどうか」が先です。

どんなに評価の高いモデルでも、合わない靴で100km走ることはできません。

スピードゴート7のワイドを試したうえで、それでも当たるなら他ブランドを見てみましょう。

可能であれば、専門店で複数のブランドを履き比べるのがいちばん確実です。

ネットの評判より、自分の足の感覚を信じてください。

HOKA SPEEDGOAT 7(スピードゴート7)レビューまとめ|よくある質問も

しんきち

だいぶ分かってきた!
最後にもう一回だけ、ポイントを整理してほしいな。

よーすけ

よし、まとめていこう。
よくある質問にも答えておくから、これで迷いはなくなるはずだよ。

ここまで、スピードゴート7を各項目に分けて見てきました。

グリップ、クッション、安定性、耐久性。

どれも突出して尖っているわけではありませんが、すべてが高い水準でまとまっています。

そして共通しているのが「長く走っても崩れない」という方向性です。

最後に、よくいただく疑問に答えつつ全体を整理していきます。

最後にもう一度

Point
  • 強みは安心して踏めること
  • サイズは慎重に選ぶ
  • 長距離ほど真価が出る

よくある質問|登山やロードでも使える?

まず「登山に使えるか」という質問。

日帰りから小屋泊程度の登山なら、十分に使えます。

クッションが厚いので足裏の負担が減り、下山後の疲労感が明らかに違います。

ただし足首を支える構造ではないので、重い荷物を背負う縦走では登山靴を選んでください。

次に「ロードでも使えるか」。

走れますが、おすすめはしません。

深いラグが舗装路では引っかかりとして出ますし、何よりソールの減りが早まります。

トレイルへのアプローチで数キロ走る程度なら問題ありません。

最後に「雨の日は?」ですが、通常モデルでも十分対応できます。

濡れても乾きが速いので、むしろ夏場はGTX版より快適に感じるはずです。

まとめ|スピードゴート7は「最後まで走りきる」ための一足

スピードゴート7は、速さを求めるシューズではありません。

濡れた岩でも滑らない、長い下りでも足裏が痛くならない、後半になっても踏む怖さが出ない。

そういう「安心」を積み上げていくタイプのシューズです。

だからこそ、走る距離が長い人ほど価値を感じられます。

今作でミッドソールが刷新され、6で分かれていた評価もかなり解消されました。

注意すべきは、23,100円という価格と、細めのつま先だけです。

サイズはハーフサイズアップを基本に、幅で迷うならワイドを検討してください。

ここさえ押さえれば、失敗する可能性はかなり低くなります。

長く安心して任せられるトレイルシューズを探しているなら、スピードゴート7は有力な候補になるはずです。

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